ADHDの内服治療
ADHDには治療薬があります。少しイメージしにくいかもしれませんが、内服することで不注意や多動衝動といった症状が緩和されることがあります。ただし効かないケースや副作用というデメリットもありますので、どのようなメリットデメリットがあるのか良く理解した上で内服を検討することを勧めています。
ここでは当院で主に処方している3種類のADHD治療薬について説明します。
ADHDの治療薬について
コンサータ(メチルフェニデート塩酸塩)
コンサータはメチルフェニデート塩酸塩を主成分とするお薬です。ADHDの症状である不注意、多動性衝動性などを改善すると考えられています。コンサータは1日1回朝10時頃までに服用し、服用後30分~1時間ほどで効果が発現しはじめます。比較的効果を実感できるようになるまでが早く、内服初日から実感される方もいます。コンサータの効果持続時間は約12時間程度と考えられています。
ストラテラ(アトモキセチン塩酸塩)
ストラテラはアトモキセチン塩酸塩を主成分とするお薬です。ストラテラもコンサータ同様に不注意、多動性衝動性などを改善すると考えられています。じっくりと効果が出てくるため1〜2か月内服し続けることで効果が実感できるようになります。持続時間は1日1回〜2回の内服を継続することで24時間効果が得られると考えられています。
インチュニブ(グアンファシン塩酸塩)
インチュニブはグアンファシン塩酸塩を主成分とするお薬です。コンサータ、ストラテラとは異なる作用機序で、ADHDの症状である不注意、多動性衝動性などを改善すると考えられています。ストラテラと同様にじっくりと効果が出てくるため1~2か月内服し続けることで効果が実感できるようになります。内服タイミングは寝る前で24時間効果が得られると考えられています。