ボトックス治療
「食いしばり」「歯のヒビ」「歯の削れ」などの症状
ADHDの治療をしている中でよく相談される症状の一つに「食いしばり」があります。
「歯医者で歯にひびが入っていると言われた」「歯が削れていると指摘された」といった形で気付かれるケースが多いです。
本人は自覚していない事も多いですが、夜間睡眠中に歯を食いしばったり、歯ぎしりをしたりしていると考えられます。当然睡眠にも影響が出ますし、肩こりや頭痛の要因にもなります。
治療法として歯科でマウスピースを提案されるようですが、それでも食いしばりが強くマウスピースを破損するケースや、マウスピースの違和感から余計に睡眠に支障が出るケースも多いようです。
食いしばりに対する治療法
まずは睡眠時の環境調整やリラックスすることなどが重要ですが、それでも改善しないケースでは、ボトックス注射による治療が有効です。
頬にある「咬筋(こうきん)」という筋肉にボトックス注射を行うことで、筋肉の動きを弱めることができます。
結果として食いしばりが弱まり、夜間の睡眠の改善や、寝起きの楽さ、肩こりや頭痛の軽減などの効果が得られます。効果は3~6か月程度持続します。
ボトックスとは
ボトックスとはボツリヌス菌が産生された神経毒素で、筋肉を動かす神経をブロックする作用を持っているため、注入した箇所の筋肉の収縮を弱めることができます。
当院で使用するボトックスは厚生労働省から唯一承認されているA型ボツリヌス毒素製剤であるアラガン・ジャパン株式会社の「ボトックスビスタ®」を使用しています。日本未承認の海外製剤は一切使用していません。
費用について
ボトックスによる治療は保険診療ではなく自費診療となります。
様々な対策や治療を行った上でも改善しない不眠や疲労感、あご周辺の違和感などある方は、一度「食いしばり」の治療を考えてみてください。
詳しくは診察時医師にご確認ください。
プラセンタ治療
慢性的な疲労感に対する治療法
ADHDの治療をしている中でよく相談される症状の一つに「慢性的な疲労感」があります。
ADHDの特性により、様々な場面でストレスや負荷がかかっているため、日常生活を送るだけで疲労していると考えられます。
内服などADHD治療を行うことで、ある程度は改善する部分もありますが、それでもなお疲労感が残るケースは珍しくありません。
疲労感に対する治療法
生活習慣の見直しや姿勢の修正、運動習慣などに取り組むことが重要ですが、それでも改善しないケースではプラセンタ注射による治療が有効です。
プラセンタとは
プラセンタとは胎盤から抽出され、アミノ酸、ビタミン、ミネラル、核酸など多くの身体の生成に必要な成分を含んでいます。
体内に取り入れることで新陳代謝が活性化され、疲労回復、肩こりや頭痛など痛みの改善、睡眠の改善、肌の改善など様々な効果が期待できます。
当院で使用するプラセンタは厚生労働省で認可されている「ラエンネック」「メルスモン」を使用しています。日本未承認の海外製剤は一切使用していません。
副作用・デメリット
50年以上の歴史があるプラセンタですが、大きな副作用がほぼないのが特徴です。ただし注射での治療ですので、注射した部分の内出血や痛みは起こり得ます。
またアレルギー反応が起こるケースも0ではありません。
最大のデメリットとしては「献血ができなくなる」ということがあります。ヒト由来の製剤であるため、未知のウイルスなどの感染のリスクが否定できないからと言われています。ただし実際に感染したケースは現在のところ1例もありません。
詳しくは実施時に医師より詳しい説明があり、同意書にサインしていただいた上での実施となります。
費用について
プラセンタによる治療は保険診療ではなく自費診療となります。様々な対策や治療を行った上でも改善しない不眠や疲労感などある方は、一度プラセンタ注射での治療を考えてみてください。
詳しくは診察時医師にご確認ください。